田町駅近くの整形外科
整形外科は、骨や関節、筋肉、靭帯、神経などの「運動器」に生じた怪我や障害、病気に対して、診断と治療、そして機能回復を目指す専門診療科です。
一般整形外科では、スポーツによる障害や交通事故・労働災害による怪我や骨折のほか、加齢による腰痛・関節痛といった変形性疾患、骨粗鬆症、関節リウマチ、痛風、先天性異常や運動器の腫瘍など、幅広い症状に対応しています。対象となるのは新生児から高齢の方まで、多岐にわたります。痛みや腫れ、痺れなどの症状は、日常生活だけでなく仕事や学業にも支障をきたし、QOL(生活の質)を大きく下げてしまうことがあります。
当院では、整形外科の専門医が診療・治療・リハビリテーションにあたっており、患者様1人ひとりの状態に応じて最適なサポートを行っています。身体の痛みや痺れ、関節の動かしにくさなど、気になる症状がありましたら、田町駅から通いやすい「芝浦たまち整形外科リハビリクリニック」へぜひご相談ください。
整形外科で取り扱う主な症状
整形外科では、次のような運動器に関する様々な症状に対応しています。
違和感や不調を覚えた際は、できるだけ早めにご相談ください。早期の治療開始により、機能の回復や手術を回避できる可能性が高まります。
違和感や不調を覚えた際は、できるだけ早めにご相談ください。早期の治療開始により、機能の回復や手術を回避できる可能性が高まります。
- 首の痛み
- 肩の痛み
- 肘の痛み
- 手の痛み
- 指の第一関節の痛み
- 腰・脚の痛み
- 股(股関節・そけい部)の痛み
- 膝の痛み
- 足の痛み
- 足がもつれる
- 痺れ・腫れで動かしにくい
- 筋肉が張っている
- 骨が折れた・外れた
- 動かすと痛い
- 骨が変形している
- 痛くて伸ばせない
- 力が入らない
- 身長が低くなった
- 長い時間歩けない
部位別の主な疾患
整形外科で対応することが多い疾患を部位別で解説します。
- 全身
- 頚椎(くび)
- 肩関節周囲
- 肘関節周囲
- 手関節周囲、手指
- 腰椎(こし)
- 股関節周囲
- 膝関節周囲
- 足関節周囲、足趾
全身に関する疾患
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)
骨粗鬆症は、骨の新陳代謝のバランスが崩れることで骨密度が低下し、骨が脆くなる病気です。
ちょっとした転倒や衝撃でも骨折しやすくなるのが特徴です。閉経後の女性が発症することが多いため「高齢女性に多い病気」とイメージされていますが、実際には妊娠・授乳を経験した若い女性や男性でも発症する可能性があります。
この疾患は自覚症状が乏しく、痛みを感じるのは骨折が起こってからというケースがほとんどです。特に背骨や大腿骨近位部(太ももの付け根)は骨折しやすく、寝たきりの状態に繋がるリスクがあるため、早期の発見と治療が重要です。診断にはレントゲン検査や超音波検査、血液検査などを用いて骨密度を確認します。治療は食事療法・運動療法を基本とし、必要に応じて薬物療法も取り入れながら、骨量の回復を目指します。
ちょっとした転倒や衝撃でも骨折しやすくなるのが特徴です。閉経後の女性が発症することが多いため「高齢女性に多い病気」とイメージされていますが、実際には妊娠・授乳を経験した若い女性や男性でも発症する可能性があります。
この疾患は自覚症状が乏しく、痛みを感じるのは骨折が起こってからというケースがほとんどです。特に背骨や大腿骨近位部(太ももの付け根)は骨折しやすく、寝たきりの状態に繋がるリスクがあるため、早期の発見と治療が重要です。診断にはレントゲン検査や超音波検査、血液検査などを用いて骨密度を確認します。治療は食事療法・運動療法を基本とし、必要に応じて薬物療法も取り入れながら、骨量の回復を目指します。
関節リウマチ
関節リウマチは、免疫の異常によって関節に炎症が起こり、腫れや痛みを引き起こす疾患です。特に朝の起床時に手指が動かしづらくなる「こわばり」が代表的な初期症状で、30分ほど続くことが多いとされています。
病気が進行すると、関節の可動域が制限されたり、変形が起こったりして、日常の動作に支障が出るようになります。発症は中年以降の女性に多い傾向がありますが、性別にかかわらず起こり得る病気であり、家族に関節リウマチの既往がある方は発症リスクが3~4倍高まるとも言われています。
診断は、レントゲンや超音波検査、血液検査などをもとに総合的に判断されます。治療には抗リウマチ薬などの薬物療法を基本としつつ、関節の機能を維持・回復させるためにリハビリテーションも併用されます。進行した場合は、人工関節の置換や関節を固定する手術が検討されることもあります。
最近では、診断技術の進歩と新薬の登場によって、早期から治療を始めることで関節の破壊を防ぎ、症状を抑えて長期的な安定が期待できるようになってきています。
病気が進行すると、関節の可動域が制限されたり、変形が起こったりして、日常の動作に支障が出るようになります。発症は中年以降の女性に多い傾向がありますが、性別にかかわらず起こり得る病気であり、家族に関節リウマチの既往がある方は発症リスクが3~4倍高まるとも言われています。
診断は、レントゲンや超音波検査、血液検査などをもとに総合的に判断されます。治療には抗リウマチ薬などの薬物療法を基本としつつ、関節の機能を維持・回復させるためにリハビリテーションも併用されます。進行した場合は、人工関節の置換や関節を固定する手術が検討されることもあります。
最近では、診断技術の進歩と新薬の登場によって、早期から治療を始めることで関節の破壊を防ぎ、症状を抑えて長期的な安定が期待できるようになってきています。
痛風(つうふう)
痛風は、体内に蓄積された尿酸が結晶となって関節に沈着し、それが剥がれる際に強い痛みや腫れを引き起こす病気です。特に足の親指の付け根や足首などに発作が起こりやすく、突然の激痛が特徴です。
かつては「贅沢病」と呼ばれていたものの、現在では生活習慣病の一種とされており、欧米型の食生活が広がったことを背景に患者数が増加しています。現在、国内の患者数は約100万人、高尿酸血症などの予備軍を含めると1,000万人に達するとも言われています。
主な発症要因には、血液中の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)に加え、遺伝や高血圧、肥満、飲酒習慣などの生活習慣の乱れが挙げられます。患者様の大半は30代以上の男性で、特にコロナ禍による生活の変化以降、増加傾向が顕著です。
診断は、症状の経過に加え、血液検査や関節液の分析などを行い、総合的に判断します。治療は、尿酸値を正常範囲に保つための生活改善と薬物療法を基本とします。
なお、痛風発作の激しい痛みは通常1日程度で和らぎますが、尿酸塩の結晶が関節内に残っている限り再発のリスクは続きます。放置すれば腎障害や脳・心血管疾患などの合併症にも繋がるため、早めに医師の診察を受け、継続的な管理を行うことが重要です。
かつては「贅沢病」と呼ばれていたものの、現在では生活習慣病の一種とされており、欧米型の食生活が広がったことを背景に患者数が増加しています。現在、国内の患者数は約100万人、高尿酸血症などの予備軍を含めると1,000万人に達するとも言われています。
主な発症要因には、血液中の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)に加え、遺伝や高血圧、肥満、飲酒習慣などの生活習慣の乱れが挙げられます。患者様の大半は30代以上の男性で、特にコロナ禍による生活の変化以降、増加傾向が顕著です。
診断は、症状の経過に加え、血液検査や関節液の分析などを行い、総合的に判断します。治療は、尿酸値を正常範囲に保つための生活改善と薬物療法を基本とします。
なお、痛風発作の激しい痛みは通常1日程度で和らぎますが、尿酸塩の結晶が関節内に残っている限り再発のリスクは続きます。放置すれば腎障害や脳・心血管疾患などの合併症にも繋がるため、早めに医師の診察を受け、継続的な管理を行うことが重要です。
その他
- 廃用症候群(はいようしょうこうぐん)
- 骨腫瘍
- 軟部腫瘍
- 側弯症
- スポーツ外傷
- ロコモティブシンドローム
- ガングリオン
頚椎(けいつい:首の骨)に関する疾患
頚椎とは、背骨(脊椎)の中で首の部分を指し、頭蓋骨のすぐ下に位置しています。7つの椎骨と、それぞれの間にあるクッションの役割を果たす椎間板によって構成されており、重たい頭部を支えながら体と繋ぐ役割を担っています。そのため、構造上非常に負荷がかかりやすく、加齢や外傷などをきっかけに変形や障害が生じやすい部位です。また、頚椎には脊髄と呼ばれる重要な神経が通っているため、頚椎のトラブルは手足の痺れや運動障害、排尿障害など、全身に影響を及ぼすこともあります。
診断は、問診や症状の確認に加えて、レントゲンやMRIといった画像検査の結果を総合的に判断して行います。治療は保存療法が基本となり、炎症や痛みが強い場合には、消炎鎮痛薬の内服や注射、頚椎カラーなどの装具を用いて患部の安静を保ちます。
痛みが和らいだ後は、温熱療法や運動療法を中心としたリハビリテーションを行い、機能の維持と回復を目指します。なお、症状が重く、歩行が困難になったり、排尿に支障が出たりする場合には、神経への圧迫が疑われるため、手術を選択することもあります。
頚椎椎間板ヘルニア(けいついついかんばんへるにあ)
頚椎椎間板ヘルニアは、椎間板の中心部にあるゼリー状の髄核が飛び出し、神経を圧迫することで痛みや痺れが生じる病気です。30代〜50代の発症が多く、加齢による椎間板の変性に加え、無理な姿勢での作業やスポーツが誘因となることもあります。
障害を受ける神経の部位(脊髄または神経根)によって現れる症状は異なりますが、首や肩、腕の痛み・痺れ、手先の動作が不自由になる、足がもつれるといった症状が見られます。特に首を後方に反らせたときに症状が増悪する傾向があります。
障害を受ける神経の部位(脊髄または神経根)によって現れる症状は異なりますが、首や肩、腕の痛み・痺れ、手先の動作が不自由になる、足がもつれるといった症状が見られます。特に首を後方に反らせたときに症状が増悪する傾向があります。
頚椎椎間板症(けいついついかんばんしょう)
この疾患は、椎間板が徐々に水分を失い、クッション機能が低下していくことで発症します。首の痛みや不快感を引き起こし、首を前後に曲げたり捻ったりすると痛みが強くなるのが特徴です。加齢や外傷による変性のほか、前かがみの姿勢で長時間作業するなど、日常の習慣が大きく影響すると考えられています。
頸肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)
首・肩・腕にかけての痛みや痺れ、脱力感、だるさ、冷えといった症状が起こる疾患で、明確な原因が特定できないものを総称して頸肩腕症候群と呼びます。特にデスクワークやパソコン作業など、上肢の筋肉に慢性的な負担がかかる環境で起こりやすいとされます。治療ではまず生活環境や作業姿勢の改善を図り、必要に応じてストレッチや温熱療法などで筋緊張を和らげていきます。
頚椎症性脊髄症・頚椎症性神経根症
いずれも中高年によく見られる頚椎の加齢変化に起因する疾患で、骨のとげ(骨棘)や椎間板の膨隆が神経を圧迫することで発症します。
頚椎からは脊髄と神経根という2種類の神経が出ており、どちらが障害を受けるかによって症状の出方や診断名が異なります。
頚椎からは脊髄と神経根という2種類の神経が出ており、どちらが障害を受けるかによって症状の出方や診断名が異なります。
頚椎症性脊髄症(せきついしょうせいせきずいしょう)
脊髄が圧迫されると、肩や腕の痺れ・痛みのほか、細かい動作(箸を使う、ボタンをかける、字を書くなど)が難しくなり、重症化すると下半身にも影響が及びます。歩行が不安定になる、階段で手すりが必要になる、頻尿・残尿感などの膀胱直腸障害が出現した場合は、手術を含めた治療が検討されます。
頚椎症性神経根症(せきついしょうせいしんけいこんしょう)
神経根が圧迫されることによって起こる疾患で、通常は片側の神経に障害が及び、痛みや痺れも身体の片側に限局して現れるのが特徴です。
むち打ち(交通事故)
むち打ち症とは、「頚部外傷に伴う局所的な症状」を指す俗称で、交通事故などで首が急激にしなることによって生じる障害です。この名称は、ヘッドレストが普及していなかった1960年代以前に、追突事故で首が鞭のようにしなる様子から付けられました。現在では、主に「頚椎捻挫」という診断名として用いられることが一般的です。
頚椎捻挫では、首から肩にかけての痛みや、首の動かしにくさ、頭痛などの症状が現れます。原因の多くは交通事故による衝撃ですが、ラグビーや柔道といった接触の激しいスポーツでも発症することがあります。
治療の初期段階では、消炎鎮痛剤などを用いた薬物療法や頚部の安静保持により症状の緩和を図ります。痛みが落ち着いてきた後は、牽引療法、温熱療法、ストレッチなどのリハビリを段階的に進め、可動域の回復と機能改善を目指します。
頚椎捻挫では、首から肩にかけての痛みや、首の動かしにくさ、頭痛などの症状が現れます。原因の多くは交通事故による衝撃ですが、ラグビーや柔道といった接触の激しいスポーツでも発症することがあります。
治療の初期段階では、消炎鎮痛剤などを用いた薬物療法や頚部の安静保持により症状の緩和を図ります。痛みが落ち着いてきた後は、牽引療法、温熱療法、ストレッチなどのリハビリを段階的に進め、可動域の回復と機能改善を目指します。
その他
- ストレートネック
- 寝違え
- 斜頚
- 胸郭出口症候群
- 腕神経叢損傷
肩関節周囲に関する疾患

こうした構造的な特徴から、加齢による組織の変性、過度な使用、外傷などによって損傷や炎症が生じやすい部位でもあります。
診断は、問診や視診・触診に加え、レントゲンや超音波などの画像検査を組み合わせて総合的に行います。治療の初期には、肩の安静を保ちつつ、炎症や痛みを抑えるために消炎鎮痛薬や注射を併用することが一般的です。急性期の症状が落ち着いた後は、温熱療法や運動療法などのリハビリを進め、機能回復を図ります。
なお、保存療法で十分な効果が得られない場合や、症状が長引くケースでは、手術による治療を検討することもあります。
四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)
肩関節周囲炎は、肩の動きが著しく制限され、動かすたびに痛みを伴う疾患です。日常のちょっとした動作、例えば着替えや洗顔、寝返り、背中に手を回す、腕を持ち上げるなどが困難になり、生活の質(QOL)が大きく低下することもあります。
この疾患は発症した年代によって、40代なら「四十肩」、50代なら「五十肩」と呼ばれますが、呼び名が異なるだけで病態に違いはありません。
原因としては、加齢による筋肉や靭帯、関節包、骨など肩周囲の組織に炎症が起こることが挙げられます。炎症が進行すると、関節の動きを滑らかにする滑液包や、関節を覆う関節包が癒着し、肩の可動域が著しく狭くなってしまいます。
この疾患は発症した年代によって、40代なら「四十肩」、50代なら「五十肩」と呼ばれますが、呼び名が異なるだけで病態に違いはありません。
原因としては、加齢による筋肉や靭帯、関節包、骨など肩周囲の組織に炎症が起こることが挙げられます。炎症が進行すると、関節の動きを滑らかにする滑液包や、関節を覆う関節包が癒着し、肩の可動域が著しく狭くなってしまいます。
肩腱板断裂・損傷(かたけんばんだんれつ・そんしょう)
肩腱板の断裂や損傷は、肩関節を動かす際や夜間に痛みが出たり、腕を上げづらくなったりする疾患です。肩を動かすときにギシギシとした音がする、力が入りにくいといった症状が起こることもあります。特に利き腕側の肩に発症しやすく、40代以降の男性に好発します。
原因としては、転倒して手をついた衝撃や、肩を強く打つなどの外傷、また長年の使用による腱の摩耗などが挙げられます。50代以降では明確な怪我がなくても、加齢による自然な損傷や断裂が生じることも珍しくありません。
初期の治療では、三角巾などを用いて1〜2週間程度の安静を保ち、必要に応じて消炎鎮痛薬などの内服・注射によって痛みを抑えます。炎症が落ち着いた後は、肩周囲の筋力を維持・回復させるためのリハビリテーションを行います。なお、損傷の程度によっては保存療法では不十分な場合もあり、その際は手術による修復が検討されます。
原因としては、転倒して手をついた衝撃や、肩を強く打つなどの外傷、また長年の使用による腱の摩耗などが挙げられます。50代以降では明確な怪我がなくても、加齢による自然な損傷や断裂が生じることも珍しくありません。
初期の治療では、三角巾などを用いて1〜2週間程度の安静を保ち、必要に応じて消炎鎮痛薬などの内服・注射によって痛みを抑えます。炎症が落ち着いた後は、肩周囲の筋力を維持・回復させるためのリハビリテーションを行います。なお、損傷の程度によっては保存療法では不十分な場合もあり、その際は手術による修復が検討されます。
肩関節唇損傷(かたかんせつしんそんしょう)
肩関節唇損傷は、肩の可動域が広いスポーツ(野球の投球動作やテニスのサーブ・スマッシュなど)で、腕を頭上に繰り返し動かすことによって引き起こされる障害です。
オーバーヘッド動作の際に、鋭い痛みや「ゴリッ」とした音・感触が生じたり、肩が抜けそうな不安定感を覚えることがあります。また、腕を下ろした状態で肩の上から圧をかけると痛みが出るという特徴もあります。
この疾患の原因は、肩関節内の軟骨組織である「関節唇(かんせつしん)」が剥がれたり損傷したりすることにあります。
治療の初期段階では、痛みが強くなる動作を避けて肩を安静に保ち、消炎鎮痛薬の服用や関節内注射などによって炎症や痛みを抑えていきます。症状が軽快してきた段階で、リハビリテーションを通じて肩の安定性と機能回復を目指します。
なお、損傷の程度や患者様の年齢、運動レベルによっては、保存療法での改善が難しく、外科的な処置が必要となることもあります。
オーバーヘッド動作の際に、鋭い痛みや「ゴリッ」とした音・感触が生じたり、肩が抜けそうな不安定感を覚えることがあります。また、腕を下ろした状態で肩の上から圧をかけると痛みが出るという特徴もあります。
この疾患の原因は、肩関節内の軟骨組織である「関節唇(かんせつしん)」が剥がれたり損傷したりすることにあります。
治療の初期段階では、痛みが強くなる動作を避けて肩を安静に保ち、消炎鎮痛薬の服用や関節内注射などによって炎症や痛みを抑えていきます。症状が軽快してきた段階で、リハビリテーションを通じて肩の安定性と機能回復を目指します。
なお、損傷の程度や患者様の年齢、運動レベルによっては、保存療法での改善が難しく、外科的な処置が必要となることもあります。
肩こり
肩こりは正式な病名ではなく、首から肩、背中にかけての筋肉に生じる慢性的な張りやこわばり、重だるさ、痛みなどの自覚症状を指します。人によっては、これに加えて頭痛や吐き気を伴うケースもあります。
原因は様々で、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用などで同じ姿勢が続くこと、猫背や巻き肩などの姿勢不良、運動不足、冷え、ストレスなどが引き金になります。特に、首の後方から肩・背中にかけて広がる「僧帽筋(そうぼうきん)」を中心とした筋肉群が血行不良やむくみを起こすことで、症状が出やすくなります。
また、高血圧や更年期障害、眼精疲労などの身体的な疾患に付随して肩こりが現れることもあり、このような場合には基礎疾患の治療が優先されます。
明確な病因がない場合は、血流を促すためにマッサージや温熱療法、ストレッチなどの運動療法を行い、必要に応じて消炎鎮痛剤などを用いた薬物療法を併用することで症状の緩和を目指します。
原因は様々で、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用などで同じ姿勢が続くこと、猫背や巻き肩などの姿勢不良、運動不足、冷え、ストレスなどが引き金になります。特に、首の後方から肩・背中にかけて広がる「僧帽筋(そうぼうきん)」を中心とした筋肉群が血行不良やむくみを起こすことで、症状が出やすくなります。
また、高血圧や更年期障害、眼精疲労などの身体的な疾患に付随して肩こりが現れることもあり、このような場合には基礎疾患の治療が優先されます。
明確な病因がない場合は、血流を促すためにマッサージや温熱療法、ストレッチなどの運動療法を行い、必要に応じて消炎鎮痛剤などを用いた薬物療法を併用することで症状の緩和を目指します。
その他
- 上腕二頭筋腱炎
- 断裂
- 石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)
- 肩インピンジメント症候群
- 肩関節脱臼
- 反復性肩関節脱臼
- 変形性肩関節症
- 胸郭出口症候群
- 上腕骨骨折
- リトルリーガーズショルダー
肘関節周囲に関する疾患

肘には多くの筋肉が付着しており、物を持ち上げたり、腕を曲げたり、手のひらを内外に回したりといった日常の基本動作に深く関わっています。可動域も広く、肘の屈曲は約140度にも及びます。こうした頻繁な使用により、肘関節には常に負荷がかかっているため、筋肉や腱、靭帯の付着部にトラブルが起こると痛みや違和感が現れやすくなります。
特にスポーツにおいては、投球動作やスイング動作などを繰り返すことで「オーバーユース(使い過ぎ)」による障害が起こりやすく、放置すると慢性化したり、最終的に手術が必要になるケースもあります。そのため、肘に違和感がある場合は早期に原因を特定し、的確な治療を開始することが重要です。
上腕骨内側上顆炎
上腕骨内側上顆炎は、肘の内側にある腱(手首を手のひら側に曲げる筋)に炎症が生じることで、肘の内側に痛みが起こる疾患です。
このような炎症は、手首を内側に捻るような動作を繰り返すことで起こりやすく、発症のきっかけによって「野球肘」や「ゴルフ肘」などと呼ばれています。実際には、テニスややり投げ、パソコン作業や長時間のタイピングといった動作でも同様の障害が起こることがあります。
初期段階で発見できれば、安静の確保と薬物療法など保存的な治療によって症状の改善が見込まれますが、長期間放置してしまうと手術が必要になることもあり、スポーツ選手の場合は競技生活に深刻な影響を及ぼす可能性もあります。違和感や痛みを覚えた場合には、早めの受診が重要です。
このような炎症は、手首を内側に捻るような動作を繰り返すことで起こりやすく、発症のきっかけによって「野球肘」や「ゴルフ肘」などと呼ばれています。実際には、テニスややり投げ、パソコン作業や長時間のタイピングといった動作でも同様の障害が起こることがあります。
初期段階で発見できれば、安静の確保と薬物療法など保存的な治療によって症状の改善が見込まれますが、長期間放置してしまうと手術が必要になることもあり、スポーツ選手の場合は競技生活に深刻な影響を及ぼす可能性もあります。違和感や痛みを覚えた場合には、早めの受診が重要です。
野球肘
成長期のお子様、特に投手に多く見られるスポーツ障害です。投球動作の繰り返しによって肘に強い負荷がかかり、炎症や損傷を引き起こします。
主な症状は、投球中・投球後の肘の痛み、腕が伸びない(ロッキング)、肘の動かしにくさなどで、発生部位は内側が多いですが、外側や後方に痛みが出ることもあります。
成長軟骨が未発達な時期であることがリスクを高めており、「使いすぎ」と「骨の未成熟」が重なって発症するのが特徴です。
主な症状は、投球中・投球後の肘の痛み、腕が伸びない(ロッキング)、肘の動かしにくさなどで、発生部位は内側が多いですが、外側や後方に痛みが出ることもあります。
成長軟骨が未発達な時期であることがリスクを高めており、「使いすぎ」と「骨の未成熟」が重なって発症するのが特徴です。
ゴルフ肘
中高年のゴルファーに多く、手首を酷使するスイング動作の反復によって肘の内側に炎症が起こります。
主因は手首の使いすぎによる負担で、さらに加齢に伴う腱の弾力性低下も関与しています。
主因は手首の使いすぎによる負担で、さらに加齢に伴う腱の弾力性低下も関与しています。
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
テニス肘は、肘の外側に痛みが出る障害で、正式には「上腕骨外側上顆炎」と呼ばれます。30代~50代のテニスやバドミントンなどのラケット競技経験者に多く発症しますが、スポーツ以外でも、日常的に手を使う動作が原因となることがあります。
痛みは、何もしていないときにはあまり感じられず、物を握って持ち上げる、雑巾を絞る、長時間のパソコン作業といった動作で誘発されます。
原因としては、過剰な負荷に加えて、年齢に伴う腱の柔軟性の低下があり、肘外側の短橈側手根伸筋の炎症が関係しています。調理・清掃・運送・交通整理といった業種や、家事に携わる方にもよく見られます。
痛みは、何もしていないときにはあまり感じられず、物を握って持ち上げる、雑巾を絞る、長時間のパソコン作業といった動作で誘発されます。
原因としては、過剰な負荷に加えて、年齢に伴う腱の柔軟性の低下があり、肘外側の短橈側手根伸筋の炎症が関係しています。調理・清掃・運送・交通整理といった業種や、家事に携わる方にもよく見られます。
その他
- 上腕骨顆上骨折
- 橈骨頭骨折、肘頭骨折
- 変形性肘関節症
- 肘内障
- 肘部管症候群
- 前骨間神経麻痺
- 後骨間神経麻痺
- 肘内側側副」損傷(UCL損傷)
- 離断性骨軟骨炎
手関節周囲・手指に関する疾患

手首(手関節)は、前腕の橈骨・尺骨と手のひらを繋ぐ重要な構造で、内部には神経や腱が通る「手根管」なども存在しています。
人間の手は、「握る」「つまむ」「押す」「引く」「たたく」「捻じる」といった細かな動作を日常的に担っており、生活のあらゆる場面で使われるため、常に多くの負荷がかかりやすい部位です。こうした過度の使用や反復動作によって、関節や骨、靭帯、腱、腱鞘などに炎症を起こすと、痛みや痺れ、動かしにくさといった症状が現れます。
治療では、まずは局所の安静を保ち、ステロイド注射などの保存療法が行われるのが一般的です。しかし、症状の改善が見られない、再発を繰り返す、日常生活に大きな支障をきたすといったケースでは、手術による治療を検討することもあります。
手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)
手根管症候群は、手首の付け根にある「手根管」と呼ばれる狭いトンネル状の構造内で、正中神経が圧迫されることによって生じる神経障害です。この神経の圧迫により、手の痺れや痛みが現れ、特に中指を中心に、親指から薬指の中指側半分にかけて症状が広がるのが特徴です。
初期には、手を振る・指を軽く動かすと一時的に症状が緩和することもありますが、進行すると、親指と人差し指で「OKサイン」が作れなくなる、細かい物がつまめないなどの動作障害が起こることもあります。
この疾患は、妊娠中や出産後の女性、更年期に差し掛かる世代の女性に多く見られ、ホルモンバランスの変化によって腱鞘にむくみが生じることが一因と考えられています。また、手の酷使、外傷、腫瘍、透析治療中の方などでも発症するケースがあります。
初期には、手を振る・指を軽く動かすと一時的に症状が緩和することもありますが、進行すると、親指と人差し指で「OKサイン」が作れなくなる、細かい物がつまめないなどの動作障害が起こることもあります。
この疾患は、妊娠中や出産後の女性、更年期に差し掛かる世代の女性に多く見られ、ホルモンバランスの変化によって腱鞘にむくみが生じることが一因と考えられています。また、手の酷使、外傷、腫瘍、透析治療中の方などでも発症するケースがあります。
ばね指
ばね指は、指の腱と、それを包む靭帯性腱鞘の間に炎症が起きる「腱鞘炎」の一種です。指の付け根に痛みや腫れ、熱感が現れるほか、進行すると指の動きに引っかかりが出るようになり、曲げた指が伸びにくくなったり、無理に伸ばそうとすると「カクン」と弾けるように動く、いわゆる“ばね現象”が起こります。
特に中指・薬指・親指に症状が現れやすく、朝方に強い痛みやこわばりを感じ、日中になるとやや軽減するという特徴があります。
主な要因は、手指の使いすぎと女性ホルモンの変動とされ、妊娠・授乳中の女性や更年期の方、日常的に手を多く使う主婦などに多く見られます。また、男性でも発症することがあり、関節リウマチ・糖尿病・透析中の方にも比較的よく見られる疾患です。
治療では、冷却や温熱による血流改善が有効であり、重症化した場合は薬物療法や注射、場合によっては手術が検討されます。
特に中指・薬指・親指に症状が現れやすく、朝方に強い痛みやこわばりを感じ、日中になるとやや軽減するという特徴があります。
主な要因は、手指の使いすぎと女性ホルモンの変動とされ、妊娠・授乳中の女性や更年期の方、日常的に手を多く使う主婦などに多く見られます。また、男性でも発症することがあり、関節リウマチ・糖尿病・透析中の方にも比較的よく見られる疾患です。
治療では、冷却や温熱による血流改善が有効であり、重症化した場合は薬物療法や注射、場合によっては手術が検討されます。
母指CM関節症
母指CM関節症は、親指の付け根と手首の間にある小さな関節(CM関節)に炎症が起こることで、痛みや腫れを引き起こす変形性関節症の一種です。
この関節は、「つまむ」「回す」「捻じる」「開閉する」といった手の細かい動作に欠かせない部分で、使用頻度が非常に高いため、特に更年期以降の女性に多く見られます。実際に、40~70代の女性に発症するケースが多く、女性ホルモンの変化や加齢、日常的な酷使が原因とされています。
初期段階では、瓶のフタを開けるなど親指に力を入れたときに軽い痛みやだるさを感じる程度ですが、進行すると関節がずれて変形し、親指が開きづらくなったり、付け根の関節が反り返る「スワンネック変形」が生じることもあります。
治療では、できる限り手を使わずに安静を保つことが基本となり、炎症が落ち着くことで痛みも軽快していきます。
この関節は、「つまむ」「回す」「捻じる」「開閉する」といった手の細かい動作に欠かせない部分で、使用頻度が非常に高いため、特に更年期以降の女性に多く見られます。実際に、40~70代の女性に発症するケースが多く、女性ホルモンの変化や加齢、日常的な酷使が原因とされています。
初期段階では、瓶のフタを開けるなど親指に力を入れたときに軽い痛みやだるさを感じる程度ですが、進行すると関節がずれて変形し、親指が開きづらくなったり、付け根の関節が反り返る「スワンネック変形」が生じることもあります。
治療では、できる限り手を使わずに安静を保つことが基本となり、炎症が落ち着くことで痛みも軽快していきます。
へバーデン結節
へバーデン結節は、指の第一関節(DIP関節)に現れる変形性関節症の一種で、主に人差し指から小指にかけて、指の背側に小さなこぶ(結節)が形成されます。
関節リウマチと似たような腫れが見られますが、へバーデン結節では特に指先に近い第一関節だけに腫れや赤みが集中するのが特徴です。
症状としては、指先の違和感、粘液嚢腫(水ぶくれのような膨らみ)、鈍い痛み、指の動かしづらさなどがあり、進行すると物を強く握ることが困難になります。
明確な原因はまだ解明されていませんが、発症例の多くが40代以上の女性であり、日常的に手作業をする方に多く見られることから、「手の使いすぎ」や「女性ホルモンの影響」が関係していると考えられています。
関節リウマチと似たような腫れが見られますが、へバーデン結節では特に指先に近い第一関節だけに腫れや赤みが集中するのが特徴です。
症状としては、指先の違和感、粘液嚢腫(水ぶくれのような膨らみ)、鈍い痛み、指の動かしづらさなどがあり、進行すると物を強く握ることが困難になります。
明確な原因はまだ解明されていませんが、発症例の多くが40代以上の女性であり、日常的に手作業をする方に多く見られることから、「手の使いすぎ」や「女性ホルモンの影響」が関係していると考えられています。
その他
- 突き指
- 屈筋腱
- 伸筋腱損傷
- マレット変形
- ドケルバン病
- デュピュイトラン拘縮
- キーンベック病
- 正中神経麻痺
- 橈骨神経麻痺
- 尺骨神経麻痺
- ガングリオン
- 橈骨遠位端骨折(コーレス骨折・スミス骨折)
- 腱鞘炎
腰椎(ようつい:腰の骨)に関する疾患

現在、腰痛は男女問わず多くの人が抱える悩みであり、「国民病」と言われるほど一般的な症状です。ただし、「腰痛」という言葉自体は正式な病名ではなく、腰部に現れる痛みや痺れの総称であり、その背後には様々な疾患が潜んでいる可能性があります。
診断にあたっては、自覚症状や問診に加えて、レントゲン・CT・MRIなどの画像検査を行い、総合的に原因を探りますが、全てのケースで明確な診断が得られるとは限りません。
治療は、まずは保存的な方法から始めるのが基本です。急性期には患部を安静にしながら、消炎鎮痛薬の使用や注射による対症療法を行い、痛みが和らいだ後は、温熱療法・ストレッチ・運動療法・超音波治療などのリハビリを通じて機能回復を目指します。
ただし、安静にしても痛みが続く、痺れが悪化する、発熱を伴う、足に力が入らない、排尿や排便に異常があるといった症状がある場合は、深刻な病気や神経の圧迫が関係していることがあるため、早急に整形外科を受診することが重要です。
急性腰痛(ぎっくり腰)
急に腰に激しい痛みが走る疾患で、俗に「ぎっくり腰」と呼ばれています。重い物を持ち上げた瞬間や、身体を捻ったときなどに起こりやすいですが、起床時など特に動作をしていないタイミングで発症するケースもあります。
明確な原因がはっきりしないことも多く、加齢による椎間板・靭帯・関節・筋肉といった腰部周囲の組織の損傷が背景にあると考えられています。発症から4週間未満のものを「急性腰痛」と定義し、ほとんどは1~2週間で自然に軽快します。ただし、何度も再発を繰り返すと、慢性的な腰痛に移行する恐れがあるため注意が必要です。
痛みが起きた直後は、身体を丸めたような体勢で安静にするのが効果的です。市販の痛み止めや湿布の使用も問題ありませんが、過度な安静は回復を遅らせるため、痛みが落ち着いたら、無理のない範囲で普段通りの生活を心がけましょう。
なお、症状が長引く、足の痺れや感覚異常がある、動かさなくても痛む、排尿や排便に異常があるといった場合は、重大な疾患が隠れている可能性があるため、早めに整形外科を受診してください。
明確な原因がはっきりしないことも多く、加齢による椎間板・靭帯・関節・筋肉といった腰部周囲の組織の損傷が背景にあると考えられています。発症から4週間未満のものを「急性腰痛」と定義し、ほとんどは1~2週間で自然に軽快します。ただし、何度も再発を繰り返すと、慢性的な腰痛に移行する恐れがあるため注意が必要です。
痛みが起きた直後は、身体を丸めたような体勢で安静にするのが効果的です。市販の痛み止めや湿布の使用も問題ありませんが、過度な安静は回復を遅らせるため、痛みが落ち着いたら、無理のない範囲で普段通りの生活を心がけましょう。
なお、症状が長引く、足の痺れや感覚異常がある、動かさなくても痛む、排尿や排便に異常があるといった場合は、重大な疾患が隠れている可能性があるため、早めに整形外科を受診してください。
腰痛症(非特異的腰痛)
腰痛症とは、画像検査で明らかな異常が確認できないにもかかわらず、腰痛が持続している状態を指します。神経の痺れや排尿障害がないケースが多く、腰痛を訴える患者様の約85%がこの非特異的腰痛に分類されます。
若年層から中高年まで幅広い年代で発症し、症状と画像所見が一致しないことが多いため、原因の特定が難しく、慢性化しやすい傾向があります。
発症の背景には、椎間板の中心にある「髄核」がわずかにずれて周囲を刺激することや、ストレス・不安など心理的要因が深く関与していると考えられています。
また、「痛みはなかなか治らない」といった思い込みや過度の不安が、かえって身体の動きを制限し、痛みの悪化や再発を引き起こす「回避的思考」を生みやすいことも知られています。
治療では、安静期間は2~3日以内に留めることが原則です。強い痛みを伴う急性期を過ぎたら、無理のない範囲で日常的な活動を再開し、腰の筋肉や関節を適度に動かすことが回復への近道です。
髄核の軽度なずれを放置すると、ぎっくり腰や椎間板ヘルニアに進行するリスクもあるため、症状が続く場合は早めに医師に相談しましょう。
若年層から中高年まで幅広い年代で発症し、症状と画像所見が一致しないことが多いため、原因の特定が難しく、慢性化しやすい傾向があります。
発症の背景には、椎間板の中心にある「髄核」がわずかにずれて周囲を刺激することや、ストレス・不安など心理的要因が深く関与していると考えられています。
また、「痛みはなかなか治らない」といった思い込みや過度の不安が、かえって身体の動きを制限し、痛みの悪化や再発を引き起こす「回避的思考」を生みやすいことも知られています。
治療では、安静期間は2~3日以内に留めることが原則です。強い痛みを伴う急性期を過ぎたら、無理のない範囲で日常的な活動を再開し、腰の筋肉や関節を適度に動かすことが回復への近道です。
髄核の軽度なずれを放置すると、ぎっくり腰や椎間板ヘルニアに進行するリスクもあるため、症状が続く場合は早めに医師に相談しましょう。
腰椎椎間板ヘルニア
椎間板の内部にあるゼリー状の組織(髄核)が外側に飛び出し、神経を圧迫することで腰痛や脚の痺れを引き起こす疾患です。腰部や臀部の痛み・痺れが主な症状で、重い物を持ったり前かがみになったりすると悪化する傾向があります。
圧迫が進むと、片側の下肢に強い痛みや痺れが現れ、2~3週間ほど症状が続くこともあります。特に20代〜40代の男性に多く、女性の約2倍の発症率とされています。
原因としては、加齢に伴う椎間板の変性や断裂に加え、姿勢の悪さや喫煙などの生活習慣も発症リスクを高めます。症状が進行すると、痛みを避けて姿勢を傾けるようになり、背骨が左右に歪む「疼痛性側弯」や、歩行困難、排尿障害などを引き起こすことがあります。
なお、画像検査で椎間板の突出が確認されても、症状がなければ必ずしも治療の対象にはなりません。
圧迫が進むと、片側の下肢に強い痛みや痺れが現れ、2~3週間ほど症状が続くこともあります。特に20代〜40代の男性に多く、女性の約2倍の発症率とされています。
原因としては、加齢に伴う椎間板の変性や断裂に加え、姿勢の悪さや喫煙などの生活習慣も発症リスクを高めます。症状が進行すると、痛みを避けて姿勢を傾けるようになり、背骨が左右に歪む「疼痛性側弯」や、歩行困難、排尿障害などを引き起こすことがあります。
なお、画像検査で椎間板の突出が確認されても、症状がなければ必ずしも治療の対象にはなりません。
坐骨神経痛(梨状筋症候群)
坐骨神経は、腰から足先まで走行する人体最大の神経で、その経路上で圧迫や刺激を受けると、鋭い痛みや、ビリビリとした痺れ、場合によっては麻痺などの神経症状が現れます。
原因は様々で、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、すべり症、椎間孔ヘルニアなどの腰椎疾患のほか、骨盤内の腫瘍、子宮筋腫、変形性股関節症、帯状疱疹などによっても生じます。また、明確な原因が特定できないこともあります。
治療は、原因疾患が明らかな場合はその治療が基本となりますが、痛みが強いときには診断前であっても薬物療法によって症状を緩和することがあります。
原因は様々で、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、すべり症、椎間孔ヘルニアなどの腰椎疾患のほか、骨盤内の腫瘍、子宮筋腫、変形性股関節症、帯状疱疹などによっても生じます。また、明確な原因が特定できないこともあります。
治療は、原因疾患が明らかな場合はその治療が基本となりますが、痛みが強いときには診断前であっても薬物療法によって症状を緩和することがあります。
腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
脊柱管とは、背骨の内部を通る神経の通路のことで、これが加齢による変性によって狭くなり、神経を圧迫するのが脊柱管狭窄症です。
中高年に多く、歩行中や立っているときに腰からお尻、太もも、足先にかけて痛みや痺れが生じるのが特徴です。一方で、前かがみ姿勢では症状が和らぐため、自転車に乗っているときや、押し車を使って歩くと楽になる傾向があります。
これは、椎間板ヘルニアと正反対で、「ヘルニアは前かがみで悪化、狭窄症は前かがみで緩和」という特徴的な違いがあります。
症状が進行し、歩行に大きな支障が出ている場合や日常生活に深刻な影響がある場合には、外科的な手術を検討することもあります。
中高年に多く、歩行中や立っているときに腰からお尻、太もも、足先にかけて痛みや痺れが生じるのが特徴です。一方で、前かがみ姿勢では症状が和らぐため、自転車に乗っているときや、押し車を使って歩くと楽になる傾向があります。
これは、椎間板ヘルニアと正反対で、「ヘルニアは前かがみで悪化、狭窄症は前かがみで緩和」という特徴的な違いがあります。
症状が進行し、歩行に大きな支障が出ている場合や日常生活に深刻な影響がある場合には、外科的な手術を検討することもあります。
筋・筋膜性腰痛
腰周囲の筋肉や筋膜にかかる過度な負担によって引き起こされる腰痛です。特徴として、神経症状(痺れや感覚異常)は伴わず、レントゲンやMRIといった画像検査でも明確な異常が確認されない点が他の腰椎疾患と異なります。
発症要因には、スポーツ中の急激な動作や負荷、例えば野球やゴルフでの前傾姿勢の保持、ジャンプ着地時の衝撃などが挙げられます。また、デスクワークや中腰姿勢での長時間作業といった慢性的な疲労の蓄積も関係しています。
発症要因には、スポーツ中の急激な動作や負荷、例えば野球やゴルフでの前傾姿勢の保持、ジャンプ着地時の衝撃などが挙げられます。また、デスクワークや中腰姿勢での長時間作業といった慢性的な疲労の蓄積も関係しています。
その他
- 腰椎すべり症
- 腰椎椎間板症
- 腰椎分離症
- 後縦靭帯骨化症
- 黄色靭帯骨化症
- 神経症状(痺れ、感覚麻痺)
- 腰椎圧骨折
股関節(こかんせつ)周囲に関する疾患
脚の付け根に位置する「股関節」は、大腿骨の先端にある球状の骨頭と、それを包み込むような受け皿状の寛骨臼、さらにその接合部を覆う軟骨で構成されており、人体で最も大きな関節です。肩関節と同様の「球関節」に分類され、前後・左右など多方向に脚を動かすことができる構造となっています。この股関節に障害が起こると、歩行や立ち上がりといった日常動作にも大きな支障が出ます。足の付け根や股関節周囲に痛みや痺れなどの異変を感じた際には、早めに整形外科を受診することが大切です。治療は、症状を抑える薬物療法や進行を防ぐ運動療法などの保存的アプローチが中心ですが、改善が見られない場合には手術を検討することもあります。
変形性股関節症
変形性股関節症は、股関節の骨や軟骨が徐々に摩耗し、変形が進行することで痛みや動きの制限が現れる疾患です。特に中高年の女性に多く見られ、日本では先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全など、生まれつきの骨格異常が原因となる「二次性」のケースが大多数を占めています。その他、加齢・肥満・スポーツなどによる「一次性」の変形もあります。
初期段階では、立ち上がりや歩き始めに足の付け根やお尻、太ももに痛みを感じます。進行すると長時間の立位や歩行が困難となり、足を引きずるような歩き方になることもあります。末期になると関節の隙間が失われ、安静時でも痛みが続くようになります。
治療は、鎮痛薬の使用や体重管理、杖の活用といった生活指導、股関節周囲の筋力強化を目的とした運動療法が基本です。関節への負担をできるだけ軽減することが、症状の悪化を防ぐポイントとなります。
初期段階では、立ち上がりや歩き始めに足の付け根やお尻、太ももに痛みを感じます。進行すると長時間の立位や歩行が困難となり、足を引きずるような歩き方になることもあります。末期になると関節の隙間が失われ、安静時でも痛みが続くようになります。
治療は、鎮痛薬の使用や体重管理、杖の活用といった生活指導、股関節周囲の筋力強化を目的とした運動療法が基本です。関節への負担をできるだけ軽減することが、症状の悪化を防ぐポイントとなります。
その他
- 臼蓋形成不全
- そけい部痛症候群(グロインペイン)
- 股関節インピンジメント症候群
- 股関節唇損傷
- 特発性大腿骨頭壊死症
- 発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)
- 大腿骨頚部骨折
- 骨盤骨折
- 人工股関節置換術後(THA)、人工骨頭置換術後
- 肉離れ(大腿四頭筋、大腿二頭筋、内転筋)
膝関節周囲に関する疾患

そのため、膝関節にトラブルが生じると日常動作に支障をきたし、生活の質に大きく影響を及ぼします。診断の際は、問診・視診・触診に加え、超音波検査やレントゲン検査などを行い、必要に応じてMRI、血液検査、関節液の検査などを組み合わせて詳しく状態を確認します。
治療は基本的に、薬物療法、サポーターや装具の使用、リハビリテーションなど保存的な手法から始めますが、損傷の度合いや症状の進行状況によっては手術を検討することもあります。膝の痛みや腫れ、不安定感、動かしにくさなどを感じた際は、悪化を防ぐためにも早めに整形外科を受診しましょう。
変形性膝関節症(O脚・X脚)
膝の関節軟骨が徐々に擦り減ることで関節の構造に変化が生じ、骨同士が直接擦れ合うようになると、膝の痛みや変形が現れます。発症初期は「立ち上がる瞬間」や「歩き始め」など、動き出しのタイミングだけに痛みを感じる程度で、少し休むと症状は和らぎます。しかし、進行するにつれて階段の昇降や正座が難しくなり、やがては安静時にも痛みが出るようになります。さらに悪化すると、膝に水が溜まって腫れたり、関節が変形してO脚やX脚が目立つようになり、膝が完全に伸びきらず、歩行困難になることもあります。
日本では約800万人の方がこの疾患に悩まされており、特に女性は男性の4倍近く多く、加齢に伴い発症率が上昇します。明確な原因が特定できないことも多く、軟骨の加齢変性や遺伝的素因、骨粗鬆症、肥満、著しいO脚・X脚、膝の酷使などが複合的に関与すると考えられています。一方で、骨折や靭帯・半月板の損傷、感染症などが引き金となるケースもあります。
日本では約800万人の方がこの疾患に悩まされており、特に女性は男性の4倍近く多く、加齢に伴い発症率が上昇します。明確な原因が特定できないことも多く、軟骨の加齢変性や遺伝的素因、骨粗鬆症、肥満、著しいO脚・X脚、膝の酷使などが複合的に関与すると考えられています。一方で、骨折や靭帯・半月板の損傷、感染症などが引き金となるケースもあります。
半月板断裂(損傷)
半月板とは、大腿骨と脛骨の間にあるC字型の線維軟骨で、内側と外側に1つずつ存在し、膝にかかる衝撃を和らげたり、関節を安定させる重要な役割を担っています。この半月板が損傷する原因としては、膝を捻る動作や外部からの強い衝撃などが代表的です。損傷が起こると、膝を動かす際に痛みや引っ掛かりを感じたり、膝が急に動かなくなる現象(ロッキング)が起きたりすることもあります。場合によっては膝が腫れ、関節内に血液や関節液が溜まることもあります。
スポーツによる怪我という印象が強いかもしれませんが、実際には加齢により半月板が脆くなり、日常の動作でも断裂に至ることがあります。最近では、半月板をできる限り温存する治療が推奨されており、痛みの軽減を図る薬物療法や装具による安定化、筋力を補うリハビリテーションなど、保存的な方法を優先的に行います。必要に応じて手術も検討されますが、その判断は損傷の程度や症状に応じて慎重に行われます。
スポーツによる怪我という印象が強いかもしれませんが、実際には加齢により半月板が脆くなり、日常の動作でも断裂に至ることがあります。最近では、半月板をできる限り温存する治療が推奨されており、痛みの軽減を図る薬物療法や装具による安定化、筋力を補うリハビリテーションなど、保存的な方法を優先的に行います。必要に応じて手術も検討されますが、その判断は損傷の程度や症状に応じて慎重に行われます。
前十字靭帯損傷(ぜんじゅうじじんたいそんしょう)
前十字靭帯は、膝が捻じれたり前後に揺れたりするのを防ぐ働きを持つ靭帯です。この靭帯が損傷すると、「バキッ」といった断裂音が聞こえることがあり、関節内に血が溜まって腫れる(関節血腫)こともあります。主な原因はスポーツ中の衝突や急激な方向転換による膝の捻じれなどで、特にプレー中に多く発生します。受傷直後は強い痛みで動けなくなることが多いものの、しばらくすると動けるようになるケースもあります。しかし、その後膝が腫れたり、動きが制限されたりすることが一般的です。前十字靭帯の損傷は自然治癒が難しいため、多くの場合で靭帯を再建する外科的手術が行われます。
後十字靭帯損傷(こうじゅうじじんたいそんしょう)
後十字靭帯は、膝が後方へずれるのを防ぐ役割を果たしています。この靭帯が損傷する原因としては、交通事故やスポーツ時に膝の前側に強い衝撃を受けることが挙げられます。損傷すると、階段を降りるときや着地の際に膝が抜けるような不安定感を覚えることがあります。基本的な治療はリハビリなどを中心とした保存療法ですが、膝のぐらつきや痛みが残ることがあり、その場合は前十字靭帯と同様に再建手術を検討することになります。
オスグッド・シュラッター病
オスグッド・シュラッター病は、膝の皿の下にある脛骨結節という部分が突出し、痛みや熱感、赤みを伴うスポーツ障害です。バスケットボールやサッカーなど、膝を頻繁に使う運動を行っている10〜15歳の成長期の子どもに多く見られます。運動時にのみ痛みが現れ、安静時には症状が落ち着くのが特徴です。この疾患は、成長途中の柔らかい骨(軟骨)に繰り返し強い負荷がかかることで、脛骨結節が剥がれかける「剥離」が起こることで発症します。多くは成長の終了とともに自然に治癒しますが、痛みを我慢して運動を続けると悪化する恐れがあるため、早期の運動制限が重要です。
その他
- ジャンパー膝
- 膝内側側副靭帯損傷
- 膝外側側副靭帯損傷
- 膝蓋靭帯炎
- タナ障害
- スポーツによる膝の慢性障害
- 半月板損傷・断裂
- 肉離れ(腓腹筋、ヒラメ筋)
足関節周囲、足趾(そくし:足の指)に関する疾患
足関節(足首の関節)は、地面に接する「足」と体重を支える「脚」を繋ぐ重要な関節です。この部分や足の指にトラブルが生じると、「立つ」「歩く」「跳ぶ」といった日常的な動作が制限され、生活に大きな支障をきたすことになります。さらに、足は常に全体重を支えているため、些細な負担でも痛みや疲労を感じやすい部位といえます。治療では、まず生活習慣の改善指導や内服薬の処方、装具の使用、運動療法などによる保存的アプローチが基本となります。ただし、これらの方法で十分な効果が得られない場合には、手術が選択肢となることもあります。足首や足の指に痛み・腫れ・可動域の制限といった異常を感じた際は、早めに整形外科を受診することをお勧めします。
足底腱膜炎(そくていけんまくえん)
足底腱膜炎は、かかとに痛みを引き起こす疾患の中で最も頻度が高く、特に中高年の女性や運動習慣のある方に多く見られます。足底腱膜とは、足の裏のつま先からかかとまで扇状に広がる腱状の膜で、土踏まずのアーチ構造を支える役割を担っています。この部分に繰り返しの負荷がかかることで、腱膜の付着部に炎症が起こり、痛みが生じます。マラソンやウォーキング、長時間の立ち仕事などが主な要因です。治療は安静・薬物・ストレッチなどを中心とした保存療法が基本ですが、痛みが慢性化した難治例では、近年「体外衝撃波治療」を導入している医療機関もあります。
外反母趾(がいはんぼし)
外反母趾は、足の親指が人差し指側へ湾曲し、付け根の関節が突出して炎症や痛みを起こす変形性疾患です。曲がった部分が靴に擦れて赤く腫れ、進行すると靴を履かなくても痛むようになります。原因としては、つま先の狭い靴やハイヒールなど足に合わない靴を履き続けることによる圧迫が大きく関与しています。また、若年層では偏平足や親指が長い足型の方に、中高年では加齢に伴う筋力の低下や体重増加などが発症リスクを高めます。初期の段階では、足の筋肉をほぐすストレッチや装具療法で改善が期待できますが、痛みが強く日常生活に支障が出る場合には、手術による矯正が検討されます。
足関節捻挫(足関節靭帯損傷)
足首を強く捻った際に起こる怪我が「足関節捻挫」で、骨以外の軟部組織が損傷することで発症します。特に、外くるぶしの前方や下部に痛み・腫れ・押したときの痛み(圧痛)が出るのが特徴です。スポーツ中の負傷で最も多い外傷の1つであり、日常生活でも段差を踏み外したり転倒したりした際に発症しやすいと言えます。捻挫と同時に足首の靭帯も損傷していることが多く、このため「足関節靭帯損傷」とも呼ばれます。
治療では、損傷の重症度によって対応が異なります。軽度であれば、受傷直後から2~3日間は安静、冷却、圧迫、挙上を基本としたRICE処置が行われます。中等度の場合にはギプスによる2~4週間の固定が必要となることもあり、靭帯が完全に断裂している重度のケースでは手術を要する場合もあります。適切な診断のため、早めに整形外科を受診しましょう。
治療では、損傷の重症度によって対応が異なります。軽度であれば、受傷直後から2~3日間は安静、冷却、圧迫、挙上を基本としたRICE処置が行われます。中等度の場合にはギプスによる2~4週間の固定が必要となることもあり、靭帯が完全に断裂している重度のケースでは手術を要する場合もあります。適切な診断のため、早めに整形外科を受診しましょう。
アキレス腱炎
アキレス腱とは、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋やヒラメ筋)からの力を、かかとの骨に伝える重要な腱で、歩行やジャンプといった動作を支えています。この部位に炎症が起きると、かかとからふくらはぎにかけての痛みや腫れが出現し、特に陸上競技や剣道などジャンプを多用するスポーツを行う方に多く見られます。
発症後は、炎症を悪化させないためにも運動を中断し、患部の安静と冷却を中心とした保存療法が基本となります。症状の持続や悪化を防ぐためにも、早めの対応が重要です。
発症後は、炎症を悪化させないためにも運動を中断し、患部の安静と冷却を中心とした保存療法が基本となります。症状の持続や悪化を防ぐためにも、早めの対応が重要です。
その他
- 慢性足関節不安定症(CAI)
- 足関節インピンジメント症候群
- 足根管症候群
- 脛骨神経麻痺
- 腓骨神経麻痺
- アキレス腱断裂
- 踵部痛症候群
- 変形性足関節症
- 距骨軟骨損傷
- 扁平足、凹足
- 有痛性外脛骨
- 強剛母趾
- モートン病
- 陥入爪
- 種子骨障害(分裂種子骨)
整形外科で行う主な検査
当院では、患者様の症状やお悩みに応じて、様々な検査を行っております。
主な検査内容は以下の通りです。
主な検査内容は以下の通りです。
X線検査(レントゲン検査)
骨や関節の状態を視覚的に確認するために行う検査です。当院ではデジタルX線装置を導入しており、従来よりも約50%被ばく線量が抑えられています。さらに撮影後すぐに高精細な画像が確認できるため、診断までの時間も短縮されています。
X線骨密度測定
骨の強度を評価する指標である骨密度を測定し、骨粗鬆症の進行度を確認します。当院ではDXA法を用いて、骨折リスクが高い腰椎および大腿骨近位部の2ヶ所を重点的に検査します。骨粗鬆症は早期の発見と治療が重要なため、定期的な測定により骨折の予防を目指します。
超音波検査(エコー検査)
筋肉・腱・靭帯・軟骨など、レントゲンでは確認しづらい軟部組織の状態を、身体に負担なく調べることができる検査です。炎症や出血、癒着の有無、関節リウマチによる滑膜の炎症評価などにも用いられます。
CT検査/MRI検査
CT検査は、X線を用いて身体を輪切りにした画像を撮影し、骨の構造や損傷を立体的に把握する検査です。必要に応じて3D画像として再構成することで、より詳細な診断が可能です。
一方、MRI検査は磁気を利用して神経・血管・椎間板・靭帯・半月板などの軟部組織や骨の内部構造を映し出す検査です。放射線を使わないため被ばくの心配がなく、X線やCTでは確認できない部分も鮮明に評価できます。
※その他、必要に応じて血液検査や尿検査なども実施しております。
一方、MRI検査は磁気を利用して神経・血管・椎間板・靭帯・半月板などの軟部組織や骨の内部構造を映し出す検査です。放射線を使わないため被ばくの心配がなく、X線やCTでは確認できない部分も鮮明に評価できます。
※その他、必要に応じて血液検査や尿検査なども実施しております。
整形外科で行う主な治療
整形外科で行われる治療は、「保存療法(手術を行わない治療)」と「外科的手術」に大別されます。
保存療法
症状が軽度で緊急性が低い場合や、手術の適応とならないケースでは、まず保存療法が検討されます。
主なアプローチは以下のとおりです。
主なアプローチは以下のとおりです。
生活指導
症状を悪化させないための生活上の注意点、無理のない運動の取り入れ方、避けるべき動作や姿勢、セルフケアの方法(温熱・冷却など)、減量の必要性などを丁寧にご説明します。
薬物療法
痛みや炎症を緩和する消炎鎮痛薬、血流を促進する薬剤、筋肉の緊張を和らげる薬剤など、個々の症状に合わせて内服薬や外用薬を用います。
注射療法
神経付近に麻酔薬を注入して痛みを遮断する「神経ブロック注射」、痛みの原因部位に直接投与する「トリガーポイント注射」、さらに肩や膝などの関節内に薬剤を注入する「関節内注射」などが代表的です。これらの注射療法は、お薬の服用やリハビリテーションと併用しながら、通常は数回に分けて実施することで効果が期待されます。
リハビリテーション(理学療法)
リハビリテーションは、痛みの軽減や関節・筋肉の機能改善を図りながら、日常生活や社会復帰をサポートする治療法です。
具体的には、運動療法・マッサージ・温熱や電気などを用いた物理療法・装具の使用などを症状に応じて組み合わせて行います。これらの治療は「理学療法」とも呼ばれ、医師の診断をもとに理学療法士が個別に対応いたします。
具体的には、運動療法・マッサージ・温熱や電気などを用いた物理療法・装具の使用などを症状に応じて組み合わせて行います。これらの治療は「理学療法」とも呼ばれ、医師の診断をもとに理学療法士が個別に対応いたします。
徒手療法
徒手療法は、理学療法士が手を使って直接患者様の身体に働きかける治療法です。
器具や機械は使用せず、関節や筋肉などに手技で動きを加えることで、関節の可動域制限や痛みの軽減を図ります。
器具や機械は使用せず、関節や筋肉などに手技で動きを加えることで、関節の可動域制限や痛みの軽減を図ります。
運動療法
理学療法士のサポートのもとで行う治療法で、ストレッチや筋力トレーニングなどを通じて、関節の動きにくさや筋力・柔軟性の低下、痛み、歩行障害といった機能の問題を改善していきます。
物理療法
電気・超音波・光・温熱などの物理的エネルギーを用いた治療により、炎症の軽減や回復をサポートします。
装具療法
関節や筋肉の保護・補助のために、テーピングやサポーター、足底板などを使用し、変形の抑制や運動機能の維持を目指します。
外科的手術
保存療法を行っても症状の改善が見られない、痛みが強く日常生活に大きな支障が出ている場合などは、手術による根本治療が必要になることもあります。当院では、患者様の年齢や体力、回復目標などを踏まえて、慎重に治療方針を決定いたします。手術が適応となった際には、適切な医療機関をご紹介させて頂きますのでご安心ください。
